下ノ川原ニ居リマス

名ばかり事務所「オフィス カッケン」から、身の回りのこと、いきもののことなどをメモしてゆきます。

ご先祖様的ポジション、ハクビシンさん

僕が住んでいる借家は築100年を超える古いお家なので、色々と先住のいきものがいる。カメムシをはじめとした昆虫類は言うまでもなく、イモリやネズミなども多い。

ハクビシンさんも同居人……というか先住人のひとりだ。複数頭いるのはわかっているのでこういう書き方もおかしいのだが、それを言ってしまうと「ひとり」呼ばわりもおかしいので気にしないことにする。そのハクビシンさん、毎日台所の上あたりから家をどたばたと出入りしている。
最近鳴き声も聞こえてくるようになり、繁殖期って年中と聞いていたけど今がそうなのかな、と思っていた。廃屋や空き家に出入りする被害は僕の住む自治体でもよく聞くところであり、我が家はまあ困ったこともないし……と放っておいたのだが、本日いわゆる実害を確認したので記録しておく。


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床に水たまりがあったのだ。雨漏りかな? と思って拭いてみると、強いアンモニア臭がする。天井には染み。これがハクビシンによるため糞が染みたものか、と予測している。
家に出入りしている中型動物がハクビシンなのは鳴き声でほぼ確定しており、天井から漏れるほどの液体も彼らのため糞によるものと考えていいだろう。壁伝いに移動するのでため糞も壁際が多いと聞いてはいたけれど、消去法だとハクビシンの可能性が強いかと思う。
普段居住区として使っている部屋でないのが幸いだったが、服を置いてあることもあり、できれば早急に対応したい。

考えうる対策はいくつかあって、

  • わなを設置して捕獲(県の許可が必要だが、敷地内であればわな免許がなくても許可は下りるし、僕はわな免許所持者だ)
  • 追い出したうえで出入りしている穴をふさぐ

が代表的なものか。
とはいえ、ハクビシンさんはごく狭い隙間でも出入りできるうえ、自分で広げたりもするそうなので、結局イタチごっこになりそうだ(ジャコウネコ科だけど)。
天井裏にはあまり入りたくないのだが、放ってもおけないのでなんとか対応しようと思う。



資料

  • なかなか分かりやすい資料(pdf)

http://www.town.asahi.toyama.jp/cyouju/pdfdata/hakubisin.pdf


山形県第 11 次鳥獣保護事業計画の一部改正の抜粋】
3)許可対象者
原則として被害者又は被害者から依頼を受けた個人又は法人(鳥獣保護法第9条に規定する「国、地方公共団体その他適切かつ効果的に同項の許可に係る捕獲等又は採取等をすることができるものとして環境大臣の定める法人」をいう。以下同じ)であって、銃器を使用する場合は、第1種銃猟免許を所持する者(空気銃を使用する場合は第1種又は第2種銃猟免許を所持する者)。銃器以外の方法による場合は、網猟免許又はわな猟免許を所持する者とする。
ただし、銃器以外の方法(網及びわな等)による捕獲に限り、網猟又はわな猟免許を受けていない者に対して、法第9条第3項各号のいずれにも該当せず、捕獲した個体の適切な処分ができないと認められる場合を除き、次に掲げるときは、許可基準により、許可することができるものとする。
住宅等の建物内及びその敷地内における被害を防止する目的で、当該建物内及びその敷地内において、小型の箱わな、又はつき網を用いて、アライグマ、ハクビシン、タヌキ、カラス、ドバト等の小型の鳥獣を捕獲する場合。))
http://www.pref.yamagata.jp/ou/kankyoenergy/050011/sizenkankyo/11tyoujuuhogokeikaku/260901kaiseigaiyou.pdf

  • ハクビシンが出入りできる隙間は「一辺8cmの正方形、直径9cmの円形、6×12cmの横長の長方形、11×7cmの縦長の長方形の入口」という恐るべき実験結果

www.naro.affrc.go.jp

バイバイ・ブラックバード

縁あって、カラスを追っていた。
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生物環境調査に関するおしごとをしていたこともあり、鳥類調査とはなんぞや…みたいな話は一応踏まえて(お前ごときが言うな、という諸先輩方のお言葉は甘んじてお受けします)臨んだつもりではあったのだけれど、都市鳥類、しかも群れで動くものについては恥ずかしながら経験がなく、結局生態を含めた事例を勉強することから始めたのだった。

カラスに関する論文はかなり古いものからこの地域での研究事例、最近の東京都などの対策を含めてたくさん見つかる。一方で、ひと口に「カラスの問題」と言っても大都市部と地方都市で問題の質が同じわけはなく、原因などの切り分けには気を遣う。
とはいえ、今の僕は「ちょっと調査してみた」以上のものではないので、個人的にもうちょっと継続して追いかけてみたいな、と思っている。
この数年、ひとと動物の関わり方や距離感ということについて考えていたので、良いテーマになりそうだ。


バイバイブラックバード、と聞いて思い出すのは伊坂幸太郎ではなくて、マイルス・デイビスでもなくて、サニーデイ・サービスだったりする。


Miles Davis - Bye Bye Blackbird


サニーデイ・サービス - bye bye blackbird